猟奇的な妻

先日の結婚記念日に、夫と大ゲンカをした。

 

喧嘩と言っても、大抵こちらが頭がおかしいぐらいにキレて、向こうがすぐに謝るといういつもの流れだ。

 

子どもが産まれてからは、激しい喧嘩はしないようにしていたので、久しぶりだった。

 

久しぶりでも、子どもがいても、私の喧嘩の仕方は変わらない。

謝られてもすぐには許さないし、喧嘩中に言われたことはこの先死ぬまで忘れない。

そして相手の嫌がることをし続ける。

 

子どもには、決して手はあげたりしないし、怒鳴ったりもしない。

けれど、子どもと2人にしていて大丈夫かと思わせるのがベストな嫌がらせだと分かっているので、実行した。

夫は子どもを溺愛しているからだ。

 

その点私は、いつまで経っても「自分が一番」なのである。

 

子どものことは、大好きだ。

「愛してる」なんて日本人にはなかなか口に出しづらいような言葉でも、子どもに対してはスッと出てきてしまうぐらいには、愛している。

 

それでも私は自己中で、自意識過剰で、自己顕示欲が強い。

さらにタチが悪いのは、それをごく一部の人にしか見せないということだ。

 

ただ、ふと考える。

本当に平凡な人間の私ですらこんな風なのだから、世の中の人間は、実は大多数が二重人格なのではないかと。